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2022-01-18

「アクティブレスト(積極的休養)」

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。さて、2022年も本格始動し、疲労が蓄積されてきている方も多いかと思います。そこで今回は、厳しいトレーニングに明け暮れるアスリートも実践しているアクティブレストについてご紹介します。

アクティブレストとは、「積極的休養」とも呼ばれ、疲労回復の効果が認められています。安静や睡眠などの休養法に対して、からだを軽く動かすことで血流の改善を図り、疲労からの回復を促進します。従来、アクティブレストは、激しい練習や試合が続くアスリートが疲労を蓄積させないことを目的として行われてきました。しかも、新陳代謝を促し、心身ともにリフレッシュできます。

アクティブレストで得られる効果は;
(1)身体の疲労回復
軽度の運動により血管の収縮が起き、その作用により筋肉に栄養を届けやすくなり、筋肉痛を早期に緩和して筋肉をケアします。
(2)心のコンディショニング
脳内の「セロトニン」という神経伝達物質は、自律神経の調節に影響します。高強度の運動では、過度に分泌し、交感神経を刺激することで強い疲労を招きます。一方、軽強度で行う運動は、適度にセロトニンを分泌させ、副交感神経を優位にして心を落ち着かせてくれます。

アクティブレストを効果的に行うには、息切れがしない程度の軽めの有酸素運動やストレッチングを組み合わせて30分から60分程度行い、適度に血流を増加させることが大事です。息があがるほどの激しい運動を行う必要はありません。また、プールでの水中歩行なども効果的です。プールや入浴の効果として、水の浮力による筋肉の緊張緩和効果に加え、水圧がかかることで全身の血行促進につながることが挙げられます。

疲れたからといって、からだを動かさないでいると、からだが余計に強張り更に疲れやすくなってしまいます。2022年は心身共にリフレッシュできるアクティブレストを疲労回復法の一つとして是非お試しください!

2021-11-09

「2020東京オリンピックを振り返って」

コロナ禍の中での開催だった2020東京オリンピックの終了から3カ月が経過し、その熱戦を忘れかけている方も多いと思います。今回は、歴代最高のメダル数の獲得ということもあり、テレビ観戦しかすることができなかったにも関わらず、かなり盛り上がったのではないでしょうか。

今大会で日本選手団は、58個のメダルを獲得しました。そのうち、格闘競技が26個を獲得しました。さらに、金メダル数においては、全27個のうち、格闘競技が17個で半数以上を占めています。
大会の前半で行われた柔道は金9・銀2・銅1を獲得し、「柔道の発祥の地」の貫録を見せてくれました。お家芸と呼ばれるレスリングでは、金5・銀1・銅1を獲得し、1952年ヘルシンキオリンピックからのメダル獲得を継続しています。今回が初開催の空手では、金1・銀1・銅1と健闘し、欧米諸国が圧倒的に強いフェンシングでは、King of Fencingと呼ばれるエペ団体において金メダルの快挙を成し遂げました。また、ボクシングでは、金1・銅2を獲得し、カエル好きな女子大生という新しいスターが誕生しました。
このような格闘競技での日本選手団の大活躍は、日本人が格闘競技に必要な体力要素を潜在的に持っている証なのかもしれませんね。

格闘競技の選手の身体は、無駄な脂肪がなく、筋骨隆々していながら且つ柔軟性を併せ持っています。これは、バーベルやダンベルなどを使ったベンチプレスなどの典型的なウェイトトレーニングばかりではなく、自重や特殊な器具を使ったトレーニングによるものです。
SPEXGYMには、格闘技の指導歴が20年以上のトレーナーも在籍しており、格闘技で行われているトレーニング種目を取り入れています。通常のトレーニング以外に興味がある方にお勧めです。

2021-10-13

「プライオメトリックトレーニング」

プライオメトリックトレーニングとは、筋肉を素早く伸展(伸張反射)させ、その直後に大きな筋収縮させることで、より大きなパワーを得る動きを利用したトレーニングのことです。このトレーニング法は、筋肉や腱の伸張反射を利用して瞬発力や筋パワーを高めることができます。プライオメトリックトレーニングの種類には色々ありますが、代表的なトレーニングは「ジャンプ」系の種目でしょう。
ジャンプは伸張反射を多く使っている運動様式です。全身を使って高く跳ねることによって瞬発力を高められます。また、ジャンプは全身を連動させて上手く反動をつけることで高く跳べるため、トレーニングとして行えば全身を効率良く鍛えられます。
プライオメトリックトレーニングは、瞬発力が必要な全てのスポーツパフォーマンス向上の役に立ちます。陸上競技であれば短距離走や跳躍種目、投てき種目、他にも、バスケットボールやバレーボールなどの競技でも行われています。代表的なものを下記に紹介します。

<ボックスジャンプ>
ボックスジャンプは、トレーニング用のボックス(40cm程度の高さ)に両脚ジャンプで跳び乗ることを繰り返すトレーニングです。40cm程度の高さであればステップ台など安定した物を利用してもかまいません。しっかり、全身の反動を使って跳ぶように意識してください。プライオメトリックトレーニングでは縦方向になるべく高く跳ぶ意識が重要です。使用するボックスなどの段差の高さによりますが、10回3セット程度を無理なく行えるような回数で行ってください。

<メディシンボールキャッチ>
メディシンボールを上に放り投げキャッチすることを繰り返します。両手でメディシンボールを上方にできる限り高く放り上げ、それをキャッチすることを繰り返します。強度を高めたいならば、ジャンプしながらメディシンボールを投げるのも良いでしょう。仰向けに寝て、メディシンボールを上方に浮かしてキャッチするなど上肢を鍛える方法もあります。実施するときは周囲に注意して行ってください。

<ジャンププッシュアップス>
通常の腕立て伏せにプライオメトリックトレーニングの要素を加えたものです。肘を曲げた状態から肘を伸ばしていく力を利用して両手を地面から離します。両手を着地した瞬間に肘を素早く曲げることを繰り返します。最初は膝を着いて行うことから始めると良いと思います。

プライオメトリックトレーニングは負荷が大きいため、筋肉や腱に大きな負荷がかかります。トレーニング初心者の方にはお勧めできませんが、中級者以上の方にとっては、大きなトレーニング効果が得られることでしょう。

2021-06-01

快腸で快調!絶好調な毎日に☆

みなさん、日々の体調はいかがですか?絶好調ですか?
ぐっすり眠れたり、体調が良かったり、疲れがしっかりとれる…こういった小さな健康があることで集中して仕事に取り組めたり、モチベーションアップとなり、それが日々の仕事や活動のパフォーマンス向上に繋がります。

よって仕事やスポーツで成果を出すには、まずは身体を100%絶好調の自分でいることが重要です!
しかし、みなさん、毎日100%の自分ですか?100%のパフォーマンスを発揮できていますか?

100%のパフォーマンスを妨げるものはたくさんあります。便通が悪い、体調を崩しやすい、疲れやすい、疲れが取れにくい、肌がガサガサ、髪がパサつく、イライラしやすい、憂鬱、やる気がでない、食欲がない、肥満…その不調、すべて、腸が原因かもしれません。

腸には7つもの重要な働きがあります。
1)消化:食べ物を消化しやすいように細かく分解する
2)吸収:分解された栄養素を体に吸収する(取り込む)
3)免疫:病原菌やウィルスを取り込む前に防御して身体を守る
4)浄血:腸内細菌の善玉菌と協力してきれいな血液に保つ
5)排泄:必要のなくなった体の老廃物や毒素を便として体外に排出する
6)合成:腸内細菌と協力して、ビタミンやホルモン、酵素を作る
7)解毒:食べ物に一緒に入ってきた有害物質をブロックする

腸の機能が弱まっていると、この7つの働きが不十分になり、身体にさまざまな不調をきたします。
最近の研究では、便通が良好とそうでない場合を比較すると、良好な人の方が幸福感が高く、精神面への影響も大きいことがわかっています。腸を整えると、免疫を高め、強く若々しい身体を作り、精神安定をも得ることができるということです。


腸の機能が弱まる原因としては、
①食事
②運動
③生活リズム
④薬
⑤ストレス
⑥加齢
があります。加齢のように変えられない要素もありますが、食事や運動のように今すぐ改善しやすいもの、生活リズムやストレスのようにすぐには変えられなくても日常生活のちょっとした工夫で変えられるものもあります。


●腸の調子のバロメーター「便」。あなたはどのタイプ?
実は、単に便秘・下痢といっても、種類やその原因はさまざま。原因により対策が変わってきます。あなたはどのタイプに当てはまりますか?

便秘6つ
①器質性・・・がんやポリープなどができて、大腸が狭くなっているためにおこる
②薬物性・・・薬の副作用によって便が出にくくなる
③機能性一過性タイプ・・・食事や環境の変化、精神ストレスが原因によりおこる一時的なもの
④習慣性弛緩タイプ・・・腸の緊張が緩み、便を移動させる蠕動運動が低下しておこる。高齢者や女性に多く発生。
⑤習慣性直腸タイプ・・・排便反射が弱くなることによりおこる。便意を我慢することを繰り返したり、浣腸を乱用することによりおこる。
⑥習慣性けいれんタイプ・・・ストレスなどで腸が必要以上に動き便の動きを悪くすることでおこる。便はうさぎの糞状。

下痢5つ
①急性感染タイプ・・・かぜや食中毒などのウィルスや細菌に感染することでおこる
②急性非感染タイプ・・・食べ過ぎ、飲みすぎ、冷え、精神ストレス、食物アレルギーなどの刺激によりおこる
③慢性器質性・・・腸に炎症や潰瘍ができたことによりおこる。その他の病気の可能性も。
④慢性機能性下痢タイプ・・・腸に炎症やがんはないが、ストレスや自律神経のバランスが崩れることでおこる。中でも下痢ばかり起こすタイプで男性に多い。
⑤慢性機能型混合タイプ・・・④同様、ストレスや自律神経のバランスが崩れることで起こる。便秘と下痢を繰り返すタイプで一番多いタイプ。

タイプはさまざまで、それにより対応も異なります。何でもご相談ください!

2021-05-01

「タンパク質とアミノ酸」

タンパク質は複数のアミノ酸が結合したもので、筋肉、ホルモン、血液などヒトの体を作る原料となります。人の体を作っているタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されており、必須アミノ酸(体内で合成できない)と非必須アミノ酸(体内で合成できる)に分類することができます。この他にも、テアニン、オルニチン、シトルリン、タウリンなどタンパク質を構成しない遊離アミノ酸があります。

必須アミノ酸には、イソロイシン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、リシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、スレオニンの9種類があります。必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事から摂取しなければなりません。非必須アミノ酸には、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、システィン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、ロシンの11種類があります。これらは、体内で作ることができます。また、非必須アミノ酸はグルタミン酸から合成されている物が多いため、魚介類や海藻類などグルタミン酸を多く含む食品が不足すると、体内で不足する可能性があるといわれています。

アミノ酸は、ヒトの体を作る以外にも多くの役割があります。例えば、エネルギー代謝に関わるものには、バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニンがあります。特に分岐鎖アミノ酸(BCAA)に属するバリン、ロイシン、イソロイシンは筋肉でのエネルギー代謝と関わり、アルギニンは成長ホルモンを促す働きがあるといわれています。BCAAが特に多い食品は、まぐろの赤身、かつお、鶏肉、あじ、サンマ、卵、納豆、木綿豆腐です。リシン、プロリン、アラニン、メチオニン、アルギニンは、脂肪を分解してエネルギー代謝を促します。リシン、アラニン、メチオニンは煮干しや鰹節、プロリンは乳類や小麦食品、アルギニンは大豆製品に多く含まれます。GABAやオルチニンなどの遊離アミノ酸は内臓の機能を高める、免疫力やリラックスと集中にも影響します。

このように、アミノ酸の種類ごとに働きが違ってきます。必須アミノ酸さえ補っていればいいのではなく、非必須アミノ酸、GABAやオルチニンなどの遊離アミノ酸も体の働きには欠かせません。またタンパク質だけでなく、様々な栄養素を摂取する必要があります。

2021-04-01

「筋肉痛のはなし」

激しい運動や久しぶりに運動を行った翌日に、身体を動かすことが辛いほどの筋肉痛を経験した方は多いと思います。これは、「DOMS」(Delayed Onset Muscle Soreness遅発性筋肉痛)と呼ばれており、多くの場合は筋肉を伸ばしながら力を発揮する動きが要因となって起こります。

DOMSの主原因は、筋肉が縮む方向とは逆の方向に伸ばしながら力を発揮(伸張性収縮)することで起こります。一方で、筋肉を収縮させながら力を発揮(短縮性収縮)する運動では、DOMSはほとんど生じないことが知られています。例えば、『腕立て伏せ』を上腕三頭筋の視点からみると、肘を伸ばしていく動きが「短縮性収縮」、曲げていく動きが「伸張性収縮」となります。この場合では、自体重に抵抗しながら肘を曲げる動きが上腕三頭筋の筋肉痛の主な要因になります。他の例をあげると、坂道や階段を下りる動きは大腿四頭筋(太もも前部)や下腿三頭筋(ふくらはぎ)で伸張性収縮が起こり、その部位に筋肉痛になりやすくなります。DOMSの発生原因については未だに明らかになっていない事が多く、統一された学説となるには至っていません。一般的には、伸張性収縮により筋繊維が小さな損傷を起こして、それが痛みの原因になると説明されています。

通常、DOMSの痛みは、時間が経過するにつれて自然に解消していきます。痛みを和らげる方法としては、アイシングが効果的でしょう。また、痛みのピークが過ぎてからは、入浴して筋肉を温めることや、軽度の運動やストレッチングなどで血行を良くすることも効果があるといわれています。いずれにしろ、DOMSは発生から数日で消失します。痛みが1週間以上続くような場合や腫れがある場合は、DOMS以外の原因が考えられますので、整形外科などでの受診をお勧めします。

2021-03-01

「トレーニングの歴史」

トレーニングの歴史を遡ると、紀元前約2500年のエジプトで、筋力トレーニングが既に行われていたという記録が残っています。また、ヨーロッパやアジアでも、紀元前から筋力を高める活動が行われていたことが知られています。当時は特別なトレーニング用具があったわけではなく、重い石を繰り返し持ち上げるなど日常にある物を利用して筋力を鍛えました。3世紀頃のローマ帝国では、今でいうところのケトルベルのような「おもり」を使ってトレーニングをしていたようです。これが、ダンベルの原型です。我が国においては、古くから武士が剣術などの鍛錬として身体を鍛えていたものの、庶民の間では一般的ではありませんでした。
世界的に見ても身体を鍛えることが一般人に広がったのは近代に入ってからです。19世紀初頭のドイツで、現在でも見られるようなトレーニング用具が開発され、ヨーロッパ各地に広まりました。因みに明治時代の日本では、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」でも紹介されたとおり、柔道の創始者の加納治五郎氏が校長を務める東京高等師範学校(現筑波大学)において、ドイツやスウェーデンの体育教育を取り入れて、トレーニングの普及に貢献しました。この時代には、スポーツが競技化され始めた時期と重なり、筋力トレーニングが競技力向上に重要であると認識されるようになったのです。20世紀に入ると、体力や筋力トレーニングについての研究が多く行われるようになり、現在へと続いています。
1950年代には今でも行われている様々なトレーニング法が行われるようになりました。1960年代には、各種トレーニングマシーンや筋力測定法が開発されたことに加えて、休養の重要性が注目されるようになります。我が国では1964年に東京オリンピックが開催されたことがきっかけとなり、一般市民に向けた運動施設が数多く建設され、女性や高齢者にトレーニングが広く日本に普及しました。
1980年代以降は、ジャズダンスやエアロビックダンスなどが全盛となり、そのファッション性も含めて、特に女性の間でダンスエクササイズが浸透します。1990年代はプールやスタジオなどを備えた総合的フィットネスクラブが隆盛となり、各地で建設されました。2000年以降は、テレビショッピングなどの通販で、多くのフィットネス関連商品が販売されるようになり、現在に至ります。腹筋を鍛えるマシーンや低周波を利用して筋肉を鍛える器具などをご存知の方も多いでしょう。
最近では、従来のウェイトトレーニングに加えて、通信やコンピューター制御によるトレーニング機器、ファンクショナルトレーニングやHIITなど多種多様なエクササイズの選択肢が増えています。今後は、人工知能AIやバーチャルリアリティーVRなどを利用した、トレーニング機器が一層増えていくのでしょう。

2021-02-01

「世界での2021年フィットネスのトレンド動向」

2021年のフィットネスのトレンド動向について、フィットネス業界の国際的権威である『アメリカスポーツ医学会(ACSM)』の調査が発表されました。4,300人以上の世界中のフィットネス専門家から、2021年のフィットネスのトレンドになると考えられる41項目の中から1位~10位までを順位付けしてもらい、それを集計したものです。2021年のフィットネスのトレンドの動向は、COVID-19の爆発的な感染流行を反映されたものになったといえるでしょう。

下記にACSM 2021が発表した フィットネストレンドのトップ10を示しました。

1.オンライントレーニング
2.ウェアラブルテクノロジー
3.自重トレーニング
4.アウトドアアクティビティ
5.HIIT(ヒート)
6.バーチャルトレーニング
7.運動療法
8.フリーウェイトトレーニング
9.高齢者向けフィットネスプログラム
10. パーソナルトレーニング

日本では、順位は若干異なるかもしれませんが、ほぼ同様な順位になるのではないでしょうか。2021年のトップ10で特筆すべき点は、2020年では、26位だったオンライントレーニングが、今年は一気に1位になり、ITと関連する項目が1位、2位、6位に入った事でしょう。これまで人気が高かったヨガやダンスプログラムといった集団プログラムがトップ10から外れた一方で、パーソナルトレーニングは10位に残っています。これは、COVID-19の感染対策がしっかりと行われてさえいれば、所謂、3密にならないからなのではないでしょうか。SPEXGYMでは、換気や消毒といったCOVID-19の対策をきちんと行って営業をしております。
安心してご来店ください。

2021-01-10

「ダイエットの方程式」

正月も終わり、日常に戻りつつあるSPEXGYMです。この年末年始で「体重が増えてしまった」、「ダイエットを中断してしまった」という方もいるのではないでしょうか。そこで、今回のテーマは、「ダイエットの方程式」です。
ダイエットを成功させるためには、一日の食事等から摂るエネルギー量を、日常の活動で使うエネルギー量が上回る必要があります。

『ダイエットの成功 = 摂取エネルギー量<消費エネルギー量』
『ダイエットの失敗 = 摂取エネルギー量>消費エネルギー量』

ご存知のとおり、普通の生活を送っていては消費エネルギー量が増加しませんし、摂取エネルギー量も減少するわけではありません。そこで、エクササイズを日常に取り入れ、かつ食生活を見直す必要があるのです。一般的な日本人の成人男性の一日のエネルギー消費量は2,000~2,500カロリーで、成人女性では1,800~2,300カロリーといわれています。
例えば、平均的な成人女性が食事による摂取エネルギーを一日当たり200カロリー減らすと、1週間で1,400カロリーにもなります。あわせて、300カロリーを消費する運動を週2回行うと、一週間で2,000カロリーがカラダに蓄積されない(消費される)ことになります。体脂肪100gあたりは約700カロリーと考えられていますので、これを体脂肪に換算すると1週間で約300gの体脂肪が減少することになります。1か月で約1.2kgです‼
ダイエットは、体重を減らすことにばかりに目を向けずに、体脂肪を減らしつつ、必要な筋肉を減少させずに行わなければなりません。これには、運動と適切な食事管理を行うことが大切です。
スペックスジムでは、個人の目的に応じた運動プログラムの提供や食事についてのアドバイスを行っています。ご気軽にお問い合わせください。

2020-12-01

「ブルガリアンバッグは、ブルガリアの伝統的スポーツからヒント」

Suples(スープレス)のブルガリアンバッグは、レスリング競技でブルガリア国内のチャンピオンに5度輝き、1994年の世界選手権で2位、1996年アトランタオリンピックで5位の経歴を持つIvan Ivanov(アイバン・アイバノフ)氏が開発し実用化したトレーニング用具です。
ブルガリアに伝わる民族格闘技では、勝者には家畜(ヤギやヒツジ)が賞品として与えられ、それを肩に担ぎあげて観衆に向けて誇示するという風習があるそうです。Ivanov氏は、この家畜を担ぎ上げる時の動作が、エクササイズに活用できることに気づき、ブルガリアンバッグの開発のヒントを得ました。
当初、ブルガリアンバッグは、レスリング選手に向けて開発されたものでしたが、次第にフィットネストレーナーや様々なスポーツ選手のトレーニングに取り入れらました。米国アカデミー賞を受賞した世界的に有名な女優のハル・ベリーなど多くのハリウッドスターも日常のトレーニングで愛用しています。
Suplesブルガリアンバッグは、アメリカ合衆国(D615137)とヨーロッパ(#0015455625-0001&0002)で特許を取得しています。多くの類似製品が市場に出回っていますが、Suplesブルガリアンバッグは、ブルガリアの工場で生産しており、類似製品とは異なり縫製など細かい部分までかなり丁寧に作られています。

<ブルガリアンバッグの長所>
● ケトルベルやダンベルと異なり部品に金属が使われていないので、落としたりしての設備の破損やケガをすることを防げます。
● 重心がバッグ中央にあるため、実際の重量よりも重く感じられ、大きな負荷をかけることができます。
● 上肢と下肢のコーディネーションが必要なので、力の伝達の際に体幹も同時に鍛えられます。
● 常に握っていなければならないため、握力が必然と強化されます。
● 動きの自由度が高く、スポーツ動作を模倣した動きのエクササイズが可能です。

2020-11-01

「乳酸は疲労の原因?」

乳酸とは、身体活動に必要なエネルギー(ATP)を作る際に、糖を分解することできる生化学物のことです。短距離走や筋力トレーニングなど、短時間で高強度の運動では乳酸が血中に多く分泌します。以前はこの乳酸が、疲労物質のひとつとして考えられており、運動生理学の分野では、血中乳酸の早期除去に関する多くの研究がなされてきました。しかし、現在では、乳酸は再利用可能な身体エネルギーとの認識がされています。乳酸は酸化基質であり、ミトコンドリアを介在し糖分解の過程でエネルギー源として再利用されます。

乳酸は身体活動のエネルギー
ご存知の通り、筋肉には、速筋線維と遅筋線維という2タイプの異なる筋線維が存在します。速筋線維にはミトコンドリアが少なく、遅筋線維にはミトコンドリアが多く存在します。高強度の運動では、まず速筋線維中のATPが速やかに使用され、時間が経つにつれて糖を分解してATPと乳酸が生成されます。その乳酸は血液によってミトコンドリアが多い遅筋線維でエネルギーとして再利用されます。また、乳酸は心臓の筋肉や脳のエネルギー源としても使われることがわかっています。このように乳酸は、筋活動によって生成されても、ある程度一定に保たれます。したがって、かなり激しい運動を繰り返し行わなければ、乳酸値は上昇しません。
このことからもわかるとおり、日常生活で感じる肩こりや疲労感は、乳酸が原因であるとは考えられません。日常生活での活動程度であれば、血中乳酸濃度は、ほぼ一定であり、仕事で多少筋肉を酷使したとしても、30分程度休憩すれば元の状態に戻ります。

乳酸はトレーニングに活用できる!
 疲労は多様な要素が重なって生じるのであり、乳酸値の上昇が原因ではありません。加えて、乳酸は運動後に起こる筋肉痛や筋肉の張りの原因でもありません。乳酸は、上手に活用すれば有酸素能力や筋持久力の向上の指標として役立ちます。実際、陸上競技や水泳競技のトップアスリートなどは、トレーニングの中で上手に乳酸値を測定して、競技力向上に活用しています。

2020-10-01

「HIIT」

「HIIT」
HIIT(ヒート)とは、「High-Intensity Interval Training:ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)と呼ばれるエクササイズプログラムのひとつです。これは、「20 秒間の高強度運動+10秒休む、を8回(合計4分間)行うという高強度インターバルトレーニングことで、立命館大学の田畑 泉教授により提唱されました。欧米では、日本より先んじて、「タバタ・メソッド」としてフィットネスプログラムに取り入れられ、そのダイエット効果が話題となりました。ACSM(アメリカスポーツ医学会)のフィットネスジャーナルの調査では、2020年のフィットネストレンドの第2位に輝いています。ちなみに第1位は、アップルウォッチなどのウェアラブルテクノロジーでした。
 HIITは激しい運動ですが、最大の長所は、短期間でダイエット効果が期待できることです。このトレーニング法でダイエット効果を得られる理由は、激しい運動後にエネルギー消費が促進する「アフターバーン効果」の影響と考えられています。つまり、トレーニングが終了し、自宅等でくつろいでいる時でも、数時間はエネルギー消費が通常の状態よりも高い状態が続いているということです。
 HIITでは、数種類の筋力トレーニングをプログラミングしますので、体脂肪の減少のみならず、心肺機能の強化や筋力増加など体力の向上も期待できます。

HIITのプログラミング例
できるだけ正確に素早く動作を行ってください。種目間の休憩は10秒間です。スマートフォンのアプリでは、HIIT用のものがありますので、活用すると良いかと思います。

①スパイダーマン・スクワット
野球での守備の姿勢のように腰を落として膝を曲げて立ちます。右に体重を移動して、床にタッチします。さらに左に体重を移動して床にタッチします。これを20秒間繰り返してください。

②エルボー・トゥー・ニー
右肘と左膝を体の中心でタッチします。反対側も同様にします。これを20秒間繰り返してください。

③プッシュアップ(膝つき)
腕立て伏せのことです。疲れてきたら、膝をついて行ってもかまいません。筋力に自信のない方は、始めから膝をついて行ってください。これを20秒間繰り返してください。

④ゆりかごクランチ
仰向けに寝て、両膝を浮かします。両手を両膝に置いて、膝を強く推して上半身を起こします。その際は両手を膝から離しません。そのあと、元の位置に戻り、ゆりかごのようにゆらゆらと胴体を揺らします。これを20秒間繰り返してください。

2020-09-10

「筋力トレーニングで女性の腕は太くなる?」

ウェブサイトをリニューアルしたことを機に、今後、不定期ではありますが、様々な情報を発信していきたいと思います。

第1回目のテーマは、「筋力トレーニングで女性の腕は太くなる?」です。ここ数年で女性誌などでは、筋力トレーニングの特集を目にする機会が多くなり、著名女性タレント等のブログやSNSでは、自身の筋力トレーニングの効果を発信する方が増えました。さらに、インターネットでの検索ワードでは、「筋トレ女子」がTOP10に入るなど、女性の間で筋トレがトレンドになりつつあります。

一方で、筋トレをすることによって、「太い腕」や「たくましい腕」になってしまうことに不安を覚える方が多数いることは否めません。女性の場合は、かなり激しく高強度のトレーニングをしなければ、筋肉隆々な「太い腕」や「たくましい腕」になることはありませんので、心配は無用かと思います。この理由を、以下にいくつかあげてみました。

①女性は男性に比べて筋量を増加させる役割のホルモンが極めて少ないため、筋力トレーニングによる筋肥大の効果は男性のように表れにくい。
②トレーニングにおける重量を適切に設定し、引き締めるタイプの筋繊維(遅筋繊維)を刺激する回数で行う(低負荷・高回数トレーニング)。
③筋トレによって、腕周りの皮下脂肪が減少、またはつきにくくなる。
④「押す役割の筋肉」と「引く役割の筋肉」をバランス良く鍛える。

5回~6回を行うことが限界の高負荷での筋トレは、速筋繊維(肥大する筋肉)を刺激してしまうため、男性ほどではなくても筋肉は大きくなってしまいます。しなやかで、引き締まった女性らしい腕になるためには、適切な重量と回数に加えて、「押す」と「引く」に関わる腕の筋肉をバランス良くトレーニングすることが重要なことを理解いただけたでしょうか?
自宅で簡単にできる『腕』のエクササイズを紹介しますので、チャレンジしてみてください。